大阪市立高校の男子生徒が体罰を受けて自殺するという事件がありました。男子生徒は体育科の生徒で部活動中に部活顧問の先生から体罰を受けていたという事が明らかになっています。ここ数年は教育の一環としてのいわゆる体罰が、保護者からのクレームが集まる問題となり世間を騒がす事が多いです。
保護者の中にも、生徒が悪い事をしたのであればある程度の体罰は必要(もしくは仕方がない)という意見や、どういった理由があっても暴力はいけないという意見がある様ですが、それとは別問題としていきすぎた体罰はただの暴力である事は間違いありません。
これは学校でも社会でも同じですが、教育の為の厳しさと感情をぶつけるだけの厳しさは全くもって別物です。
この事件のあった大阪の市立高校の体育科は伝統があり、優秀な成績の裏にはもちろん厳しい練習があったと思いますが、その中にはやはりただの暴力と言える様な体罰もあったようです。
自殺した生徒は日常的に数十発殴られていたという事ですが、この体罰を行っていた顧問教師が教育の為にやっていたとはどう考えても思えません。
この事件を受け大阪府は同市立高校の体育科の入試を中止するという処置をとりましたが、これに対し保護者や同市立高校の体育科への進学を考えていた生徒からは非難を受けているようです。
確かに在校生にとっては夢を失う事にもなりかねない処置ではありますが、人一人の命が失われている訳ですから仕方がないものだと思います。
子供の未来を育てるはずの教師が子供の未来を奪って何をしているんでしょうか。
これは何も大阪の同市立高校だけの話ではなく、例えば愛知県蒲郡市の私立中学校では理科の実験中にミスをした生徒2人に男性教諭が罰として希釈した塩酸を飲ませたという事件がありました。
幸い生徒2人に健康被害はなかったという事で、この男性教諭も安全な濃度を計算したんだとは思いますが教育的指導の限度を超えています。
こんなニュースが度々流れれば過保護な保護者でなくても、教師の体罰に敏感にならざるを得ないのかもしれませんね。 |